「送迎中の事故は、ドライバー個人の問題でしょう?」
もしそう思っているなら、今すぐ認識を改める必要があります。送迎車両による事故が起きた場合、法的責任はドライバー本人だけでなく、施設側にも及びます。場合によっては施設の経営を揺るがすほどの損害賠償を請求されることもあるのです。
今回は、デイサービスや通所介護施設の経営者・管理者の方に向けて、送迎事故における施設の法的責任と、そのリスクにどう備えるべきかを解説します。
送迎事故で施設が問われる2つの法的責任
送迎中に事故が発生した場合、施設側が問われる可能性のある法的責任は主に2つあります。
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利用者への事故と第三者への事故、責任の違い
送迎事故には大きく分けて2つのパターンがあります。
▶ 利用者が被害を受けたケース
送迎中の急ブレーキで利用者が転倒しケガをした、乗降時に転落した、車内でシートベルト未着用のまま事故に遭ったなどのケースです。施設は利用者との間で「安全に送迎する」という契約上の義務を負っているため、この義務に違反した場合は債務不履行責任も加わります。利用者やそのご家族から高額な損害賠償を請求される可能性があります。
▶ 第三者が被害を受けたケース
送迎車両が歩行者や他の車両と接触・衝突した場合です。この場合は前述の使用者責任と運行供用者責任がダイレクトに適用されます。相手にケガがあれば治療費・慰謝料・休業補償など、死亡事故であれば逸失利益を含む数千万円から億単位の賠償となる可能性も否定できません。
「管理がずさん」と判断されるとどうなるか
事故が起きた際に、施設側の管理体制が不十分だったと認定されると、賠償額が増大するだけでなく、行政からの処分を受けるリスクもあります。
▶ 安全運転管理者の未選任・届出漏れ
道路交通法に基づき、一定台数以上の車両を使用する事業所には安全運転管理者の選任と公安委員会への届出が義務付けられています。これを怠っていた場合、5万円以下の罰金に加え、行政の実地指導で厳しく指摘されます。
▶ アルコールチェックの記録不備
運転前後のアルコール検知器による確認と記録保管が義務化されていますが、「記録が残っていない」「検知器が故障したまま放置していた」といった不備は管理怠慢とみなされます。
▶ 車両の使用停止処分
管理体制が著しく不十分な場合、最悪のケースとして車両の使用停止処分を受ける可能性があります。デイサービスにとって送迎車両が使えなくなることは、利用者を受け入れられなくなることを意味し、事業の継続そのものが危うくなります。
施設管理者が今すぐ備えるべき4つのポイント
▶ ①保険内容の見直し
自動車保険だけでなく、施設賠償責任保険の補償内容を確認してください。送迎中の利用者のケガが対象に含まれているか、補償限度額は十分かを今一度チェックすることが大切です。
▶ ②運行管理記録の整備
日常点検記録、アルコールチェック記録、運行記録を毎日確実に残す体制を整えましょう。記録があれば「管理を怠っていた」という指摘に対する有力な反証になります。
▶ ③ドライバーへの定期的な安全教育
採用時だけでなく、年に数回は安全運転に関する研修を実施してください。ヒヤリハット報告の共有など、日常的に安全意識を高める仕組みづくりも効果的です。
▶ ④専門家による管理体制の診断
自施設の管理体制にどこまでリスクがあるのかは、内部だけでは客観的に判断しにくいものです。運行管理の専門知識を持つ第三者に診断を依頼することで、見落としていた課題が明確になります。
トリニードカイゴでは、運行管理者の資格と送迎ドライバーの実務経験を持つコンサルタントが、介護施設の送迎管理体制を診断・改善いたします。
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